TOP > 雑記 > Nikon Z7とベローズPB-6の導入
Posted: 30 Dec. 2023
これまで標本撮影にはNikon Z6を使用してきました.Z6の性能には何の不満もありませんでしたが,Printing-NIKKORの導入を機によりカメラを高画素モデルへ変更することにしました.
Z6は2450万画素でしたが,Z7は4575万画素なので画素数比較では約1.9倍となります.高画素ゆえにZ7はZ6より高感度に弱いですが,標本撮影では無関係です.フルサイズの高画素モデルには各社色々ありますが,Z7であれば今までの機材をそのまま使えますし,本体の操作感もZ6と全く同じです.難点を挙げるとすれば,ファイルサイズが肥大化しがち,ということくらいでしょうか.
マクロ撮影用のベローズにはNikonのPB-5を使用してきました.PB-5は構造がシンプルなので軽量で使いやすいベローズでしたが,本体の固定部が前後の2箇所(下の写真の矢印部)しかないため,微妙なピントの調整ができないという欠点がありました.
私の場合PB-5はNEEWERのスライダーに取り付けているので,微妙なピント調整はこのスライダーで行っていましたが,このスライダーだけでは調整しきれないことがありました.またこの場合でも,蛇腹の繰出量が小さい場合は蛇腹の前後(レンズ側とカメラ側)を同じ方向に動かせば調整可能ですが,その作業自体が手間ですし微妙に倍率が変わってしまうのも難点でした.
そこでベローズの固定部自体が動かせるPB-6を導入しました.
PB-6ではNEEWERのスライダーでの調整に加えてPB-6自体もスライドさせることができるため,調整の幅が広がります.
実際に取り付けてみたところ,PB-6の場合は調整用ノブを不用意に緩めるとカメラやレンズの重みでガクンと下方向に落ちてしまうという難点があることがわかりました.PB-5の場合にはこの現象は起きず,じわじわ下に動いていく程度で,むしろノブの締め忘れに注意する必要があるくらいでした.PB-5とPB-6では機構が異なるので仕方ないことかもしれません.レンズや標本を破壊してしまう恐れがあるので十分注意する必要がありそうです.
マクロ撮影はNX TetherとHiMacroExを使用してWeMacroを制御しながらテザーで行っていますが,今回の機材変更にあわせてPC環境も変更しました.
これまではThinkPad X230を使用していましたが,HPの小型PC(EliteDesk 800 G4)とLGの23.8インチ4Kモニター(24UD58)を導入しました.
4Kモニターは3840*2160と画面が広いので撮影画像の細部もよく見えます.また画面が広いとHiMacroExを用いた各種ソフトの配置にも余裕があるので撮影フローも見やすくなりました.
EliteDesk 800 G4の4K映像出力はDisplayPortです.24UD58の入力はDisplayPort×1,HDMI×2なので,シンプルにDisplayPortケーブルで接続したのですが,ここでいわゆるDisplayPort問題が生じました.
モニター電源を一旦OFFにしたのち復帰させると,ウィンドウの配置がおかしくなってしまいます(画面の左上にウィンドウが寄せられる).さらにモニター電源オフでリモート起動させるとBrynhildrのようなリモートデスクトップソフトでは解像度が1024*768で固定となり非常に使いにくい状態になりました.
これはDisplayPortの仕様に起因するようで,MonitorKeeper等の対策ソフトも試してみたのですが改善しませんでした.最終的にはAmazonベーシックの4K60Hz対応のDisplayPort→HDMI変換アダプタを入手してHDMIケーブル接続にするとあっさり全部治りました.