Posted: 15 Jan. 2021
Nikon Zマウント用接写リングVILTROX DG-Zは,12mmと24mmのセットで,最大36mmまで延長することができます.今回,さらに高倍率な写真を撮るために,12mmと24mmのセットを追加導入してみました.
これにより,接写リングの長さは最大72mmまで延長することができます.
DG-Zを追加してもAFの動作に問題はありませんでしたが,カメラを動かしたときにエラーが出ることがありました.DG-Zは元々嵌合が緩いため,数を増やすとぐらつきが大きくなります.カメラを動かしさえしなければ,エラーが出ることはありません.
なお,追加したDG-Zにも内面反射対策を施しています.
DG-Zを使用しない場合,36mm分使用した場合,72mm分使用した場合の撮影倍率の変化を確認してみました.
いずれも絞りはF8で,シャッター速度を調整して適正露出となるようにしています.最短距離のピントがアカギカメムシの複眼に来るように撮影しています.
倍率の参考とするために,定規を最短距離で撮影したときの画像も一緒に掲載します.
Z6のフルサイズセンサー(長辺36mm)に定規が34mm写っていますので,実質倍率は0.94倍となっています.
DG-Zを36mm使用したときは定規が18mm写っていますので,実質倍率は2倍となっています.
DG-Zを72mm使用したときは定規が12mm写っていますので,実質倍率は3倍となっています.
接写リングは「単なる筒」なので,レンズ本来の性能を保ったまま撮影倍率を大きくできる,と思われがちですが,厳密にはそうではありません.
撮影レンズは本来の使用倍率で最大の性能を発揮するよう設計されています.そのため,接写リングで強制的に倍率を上げると,各種収差等が大きくなります.接写リングを延長すればするほどその影響は大きくなります.